細やかな配慮を込めた製品が、自分をあらためて理解する出発点になり得る理由
ELVIO

具体的な使用の必要から、自己理解へ
日常で使う製品を選ぶとき、私たちは好きな色や手ざわり、使い方などを見ていきます。ところが、もう少し私的な健康に関わる製品を選ぶときには、自分の必要よりも、他の人がどう思うかを先に気にしてしまうこともあります。
ELVIOは、あらためてユーザーの立場から考えたいと思います。自分に本当に必要なものは何か、まだよく分かっていない部分は何か、どのくらいの速さで調べ、決めていきたいのか、ということです。
一つの製品が、こうした問いを立てるきっかけになることもあります。製品の価値は、購入後の特定の瞬間の体験だけにあるのではありません。製品を調べ、比べ、他の人と伝え合う過程にも意味を見いだすことができます。ここで重要なのは「そうなることもある」という可能性です。自分を理解することに決まった出発点はなく、消費が自分を大切にしている証しになるわけでもありません。誰もが自分に合った方法を選ぶことができます。
自分の必要と、外からの期待を分ける
製品を調べるとき、私たちは他の人の体験談とブランドの推奨を同時に目にしがちです。こうした情報は参考になり得ますが、自分の感覚と判断に代わることはできません。同じ種類の製品でも、ある人は扱いやすさを重視し、ある人は個人情報の保護を優先します。また、ある人は自分にはその製品が必要ないと気づくこともあります。複数の選択肢を比べる前に、自分が何を知りたいのかを先に整理しておくと、どの情報が実際に役立つのかを判断しやすくなります。
ELVIOは、ユーザーが「他の人は何を買っているのか」という問いから一歩進んで、「自分は何を知りたいのか」を考えられるよう支えていきたいと考えています。気になる点は素材や用途かもしれませんし、自分の心配をどう言葉にするかということかもしれません。必要なものが明確になるほど、選ぶときの基準も明確になります。ブランドは、異なるユーザーを一つの正解へ導くのではなく、それぞれの問いに誠実に答えるべきです。
心地よさと居心地の悪さから、自分の境界を知る
パーソナルウェルネス製品を調べるとき、詳しい情報を丹念に読みたい方もいれば、まずは基本的な内容だけを確認したい方もいます。いまはそれ以上話したくない方もいます。情報を調べる範囲と速さも、その人の境界を表しています。十分な説明と丁寧な相談を受けるために、自分の私的な状況を最初からすべて公開する必要はありません。
パートナーと一緒に使う製品を検討するときも同じです。調べてみたいという気持ちは、そのまま使ってみたいという意味ではなく、過去の選択が、これからも同じ選択をすべきだという意味にもなりません。ELVIOは関連するコンテンツを通じて、誰もが自分の考えを言葉にできる余地を整えていきたいと考えています。「もう少し考えてみたい」という言葉も、「私は望まない」という言葉も、真摯に受けとめられるべきです。
問いを、自分を理解する方法として使う
製品の用途からまず尋ね、使用の範囲と注意事項を順に確かめてみてください。説明の足りない用語があれば、あらためて質問してもかまいません。製品の紹介だけでは疑問が解けないのであれば、判断をいったん先に延ばしても差し支えありません。問いの価値は、すでに明確に理解できた部分と、まだ確信を持てない部分を見分ける助けになるところにあります。
ELVIOが目指す情報の伝え方は、ブランドが難しく込み入った表現で権威を示そうとしないことです。専門用語には理解しやすい説明が伴うべきであり、根拠の足りない約束を隠す手段として用いられてはなりません。ユーザーには説明を求める権利があり、答えを確かめたうえで自分の判断を変えることもできます。ELVIOは、このように互いを対等に扱う対話が、ブランドとユーザーの関係の出発点になることを願っています。
漠然とした気持ちを、分かち合える言葉に
パートナーの二人が一緒にパーソナルウェルネス製品を調べている場面を思い描いてみます。はじめはどう話を切り出せばよいのか分からずためらっていたものの、製品の説明を一緒に読みながら、少しずつ自分の心配を言葉にしていきます。一方は使用感が心地よいかを重視し、もう一方は十分に理解できていない状態で試すことになるのではないかと心配します。この仮の場面は、具体的な主題を一緒に見ていくことが、ときに対話をより明確にする助けになり得ることを示しています。
ただし、関係のなかの理解は、互いの話を聴き、意見をすり合わせていく過程でつくられます。それを特定の製品の効果に帰することはできません。製品は対話のきっかけになり得ますが、互いの話にどう応えるかは、二人が共に決めることです。ELVIOは関係性の教育コンテンツを通じて、こうした日常の場面と伝え合う方法を紹介していきたいと考えています。製品を買えば関係が自然に変わるといった約束ではなく、自ら考え、言葉にするための助けとなる方法を示すことが目標です。
配慮は、実際に役立つ細部に表れる
ELVIOが考える配慮とは、必要な情報を見つけやすいこと、助けが必要なときにどこへ問い合わせればよいか分かること、そしていったん立ち止まりたいときに何の圧力も受けないことです。説明の文字が読みやすいか、機能を容易に理解できるか、保管と手入れの方法が明確に案内されているかといったことは、漠然と「ユーザーをよく理解している」と述べることよりも、実際の製品体験に近い要素です。
ELVIOは製品を企画する際、こうした細部を品質やデザイン、個人情報の保護とあわせて考慮していきたいと考えています。実際の使用体験は、具体的な製品とユーザーの声を通じて確かめる必要があります。ブランドは何を実現したのかを明確に説明すると同時に、まだ改善が必要な部分も認めるべきです。そうしてはじめて、ユーザーが製品とサービスに対して妥当な期待を持つことができます。
自分を大切にすることには、それぞれの速さがある
気になる点をすぐ整理することに慣れている方もいますが、自分の感情をゆっくり理解する時間が必要な方もいます。一度の製品選びが購入につながらなかったからといって、調べた過程まで意味を失うわけではありません。この記事を読んだ方が、パートナーに投げかける問いを一つ覚えておくことになるかもしれませんし、いまは自分に特別な必要はないという事実を、より明確に知ることになるかもしれません。これもまた、自ら判断する過程の一部です。
ELVIOは、自分を大切にすることが、また一つの課題になってしまうことを望んでいません。コンテンツは考えてみる機会を提供することはできますが、すべての人に同じ体験の過程を求めてはなりません。自分を大切にするというのは、休息をとること、自分に合わない提案を断ること、必要なときに専門的な助けを探すことまでを含みます。ブランドの役割は、情報と選択の基準をより明確に示すことです。
製品を超えて続き得る支え
ELVIOの今後の計画において、製品はユーザーと出会う複数の出発点の一つです。これから関係性の成長に関するコンテンツや会員コミュニティ、デジタルサービスを段階的に結びつけていきたいと考えています。ユーザーは関連する主題をさらに読むこともできますし、他の人と意見を交わしたり、新しい内容を学んだりすることもできます。それぞれのサービスは異なる必要に応えるものであるべきであり、一度の購入が継続的な参加の義務になってはなりません。
アプリとAIによる寄り添いのサービスも、デジタルサービスの発展の方向の一つです。日常のなかで自分の考えを言葉にしたり、考えを整理したりする助けとなる機能を構想しており、具体的な機能は開発の進み方に合わせて段階的に整えていく計画です。こうしたサービスは、AIを基盤としているという事実と役割の範囲を明確に示す必要があります。ユーザーが自ら判断できるようにすべきであり、専門的な診療や現実の人間関係に代わってもなりません。自分を理解することには選択の余地が必要であり、デジタルの道具もそれを支えるものであるべきです。
ユーザーが残した問いも、ブランドが真摯に見つめるべき重要な材料です。どの説明で繰り返し戸惑いが生じているのか、どの表現が誤解を招いているのかを把握できれば、コンテンツを改善する助けになります。ELVIOはこうしたフィードバックの仕組みを段階的に整え、ユーザーをより深く理解することが、製品とサービスをより明確で扱いやすいものへ改善することにつながるようにしてまいります。
一度の選択が、自分だけの答えにつながるように
細やかな配慮を込めた製品が出発点になり得る理由は、その製品を通じて、自分にあらためて問いかける機会を得られるからです。自分は何を大切に思っているのか、何が心地よく感じられるのか、いまの生活にはどの選択がよく合うのかを振り返ることができます。その答えが他の人と同じである必要はなく、他の人に認められるために自分の考えを公の場で分かち合う必要もありません。
ELVIOはこうした尊重を、製品とサービス全体に一貫して反映してまいります。明確な製品の説明から対等な対話まで、個人の必要を理解することから関係のなかの対話を支えることまで、それぞれの段階が、ユーザーがより明確に判断できるよう支えることができます。ELVIOが目指す長期的な関係は、まさにこうした自律的な自己理解の上に築かれます。自分を知っていく過程が日常のなかで自然に続いていくようにすること。それがELVIOがつくっていきたい体験です。